川合辰弥 レコーディング

レコード会社を名乗っているくせに、昨年はとうとう一枚もCDを出さなかった。これではいかん、ということで、うちのレーベルの矢舟テツロー、川合辰弥、ふたりのピアノマンの新曲を録り始めることした。 で、今日は川合辰弥のリズム録りを吉祥寺のレダでやっ…

雨の歌(2)〜「雨色の僕と君」有賀啓雄

今日も雨ということなので、憂鬱な気分にならない雨の歌その2、有賀啓雄の「雨色の僕と君」。 彼は日本を代表するベーシストで、渡辺美里、藤井フミヤ、小田和正、槇原敬之など錚々たるアーティストのサポートメンバーをやっている。僕は仕事をさせてもらっ…

雨の歌〜「雨糸」村松邦男

午後から雨が降り出した。何となくさえない。こういう時は、雨が憂鬱なものに思えない気分にしてくれる雨の歌を聴きたいと思って選んだのが村松邦男さんの「雨糸」。作詞吉田美奈子さん、作曲村松さんの隠れた名曲。これは1985年に彼が発表したアルバム「ロ…

スティーリー・ダン

いつか読もう読もうと思っているうちに10年近い何月がたってしまっていた、スティーリー・ダンの評伝が先日手に入ったので、遅ればせながら読みながら時間を見つけては彼らの作品を最初から順番に聴いていた。 読みどころはなんといっても、彼らのレコーディ…

ピアノ・マン〜ジェラード・ケニー

金曜日に音楽ライターの金澤寿和さんに約10年ぶりにお会いしていろいろ話をさせてもらった。金澤さんと言えば、AOR系では右に出るものなし、という方で、この日も僕が昨年末からメールをやりとりしているフランク・ウェーバーについての話が中心だったが、そ…

You Must Believe In Spring

春の歌を思い浮かべるとき、いつも心にひっかかってくるのは「You Must Believe In Spring」という曲だ。ジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスのアルバムタイトル曲としても有名な、美しい曲で、原曲はカトリーヌ・ドヌーヴが出てたフランス映画「ロシュフ…

エイプリル・フール

4月1日といっても、以前はとりたてて意識することはなくて、強いて言えば”マーヴィン・ゲイが亡くなったのがこの日だったなあ。(ちなみにこの人は4月2日に生まれている)”と思うくらいだったが、去年の4月1日にはじめての子ども(娘)が生まれたことで、個…

ベン・シドラン、ジョージィ・フェイム

昨晩はベン・シドランとジョージィ・フェイムのライヴを見に丸の内「コットンクラブ」へ。僕はこのふたりのアルバムはけっこう聴いているのだが、ライヴは初めてだった。それにけっこう聴いているとはいっても、両者ともに初期〜中期くらいの作品に集中して…

Liga Oriente「Four Seasons of Broken Bossa」

作曲家/トラックメイカーの藤本和則君。一般的に最も良く知られているのは、彼が作曲/編曲(トラックメイキング)したケミストリーのデビュー曲にしてミリオン・ヒット「PIECES OF A DREAM」だろう。しかし、その後もとても良質な仕事を続けていて、最近は…

リオのカーニヴァル

今日TVのニュースでブラジルのリオのカーニヴァルの模様を報じていたけど、実は僕もカーニヴァルを見に、じゃなく、踊りに、行ったことがある。 前のブログの続きになるんだけどが、1996年に僕はベイビーフェイスのアルバムの発売と同時に、ソニーミュージッ…

ベイビーフェイス ”プレイリスト”

Babyfaceの「THE DAY」というアルバムがリリースされたのは1996年、今から10年以上前だ。80年代半ば頃から僕は熱心にブラックミュージック,R&Bを聴いていたのだが、その当時一番惹かれたのがこの人だった。だから、彼のアルバムの担当ディレクターをやること…

ダン・フォーゲルバーグ

ダン・フォーゲルバーグの「ロンガー」が大ヒットしていたのは、確か僕が高校一年の頃だ。1月くらいだっただろうか、僕は風邪で高熱を出して、学校を休んだ。そして、その日は家でカセット・テープに録音した「ロンガー」を繰り返し、繰り返し聴いた。弱っ…

ロジャー・ニコルス

「ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ」というアルバムが発売されて、今年で40年になる。僕が初めて聴いたのが1987年頃、20年近く前だ。ソニーミュージックに入社した時に、ポニーキャニオン(当時A&Mのカタログはポニーキャニオン…

すし二郎

年末から、なぜかNHKの朝ドラ「ちりとてちん」を見るようになってしまったんだけど、渡瀬恒彦の落語家の師匠というキャスティングには感心してしまう。お兄さんの渡哲也のほうは、「東京流れ者」「紅の流れ星」「仁義の墓場」などという映画に実は僕はけっこ…

ピアノマン〜フランク・ウェーバー(2)

以前にこのブログで、僕の好きなピアノマンということでフランク・ウェーバーのことを書いたんだけど、彼と交流のある方がたまたまそれを読んで、少し前にメールをいただいた。そして、まったく驚く展開なのだが、その方を介してフランク・ウェーバー本人と…

5周年

ボズレコードの第一回作品、ariの「カザグルマ」というCDが発売されたのが2002年11月21日だから、今日でレーベル発足5周年ということになる。でも5年間で7タイトルしか出してなくて、これは5年以上続いてるレーベルのなかでは最少記録かもしれないと思ったが…

クッキーフェイス

ハンバーガーショップ、特にアメリカのチェーン店なんかのBGMで洋楽の懐メロがかかっているところがよくあって、元"洋楽オタク"としては曲が気になってしょうがない状態になることが多い。けっこう相手とシリアスな話をしている時に、「なんだっけこの曲」と…

ピアノマン〜バリー・マン

バート・バカラックやキャロル・キングなどと同じ時代にキャリアをスタートさせ、彼らとまったく遜色のない数の素晴らしいヒット曲を生み出している名ソング・ライター、バリー・マン。日本でも熱心なポップス・ファンからはしっかりリスペクトされているけ…

ピアノマン〜スティーヴ・ギブ

貪るように洋楽を聴いていた中三の頃(1979)、ケニー・ロジャースの「She Believes In Me」というバラードがアメリカで大ヒットしていた。その後、似たタイプのバラードがアメリカでも日本でもたくさん作られたので、ひとつのバラードの"型"を作ったスタンダ…

ブルース・スプリングスティーン「Magic」

ある程度長い年月音楽を聴き続けてきていると、中高生の頃夢中になった音楽がいかに無意識に、強く、自分に刻み込まれているかに気づかされる。そういう意味で、僕の最大の音楽的ヒーローはこの人だ。 最初に知ったのは音より先に写真だった。当時(1978年頃…

川合辰弥 代々木ブーガル・ライヴ

昨晩は川合辰弥のライヴがあったの代々木ブーガルへ。 彼の場合ひとりで弾き語りをやることが多いのだが、ブーガルではいつもバンドでやっている。ドラムスに元「ゲントウキ」の笹井さんに入ってもらって2回目のライヴだったが、かなりまとまってきて今後に…

矢舟テツロー 外苑前Zimagineライヴ

昨晩は矢舟テツローのライヴがあったので、外苑前Zimagineへ。 今回はジャズギタリスト/ヴォーカルでモデルでもある村松トマ君がゲストで出るというので、どんな感じか楽しみにしていた。トマ君はメーザーハウスという音楽学校を通して知り合って、デモ音源…

オズの魔法使い

昨日TVで「オズの魔法使い」をやっていた。 もう70年近く前に作られた映画なのだが、細かいところまで徹底して手間とお金を惜しみなく注ぎ込まれていて、やっぱり当時のアメリカの映画産業はスケールがすごいなあ、と思った。そして、耳に残るのはやっぱり…

馬場俊英 ETV特集「生きづらい時代の大人たちへ」

昨晩、NHKの教育テレビのETV特集を見た。シンガーソングライターの馬場俊英さんを紹介しながら、彼の歌に励まされる中高年層の再出発にかける姿を織り込んでいく内容で、僕はそこで紹介された人たちとまったく同世代でもあるのですごく興味深かった。 馬場俊…

ダニー・ハサウェイ

10月1日。今日はダニー・ハサウェイの誕生日らしい。もちろん彼は既に亡くなっているが、存命だったら62歳だ。どんなパフォーマンスをしていただろう。 彼は今では黒人の間だけに限らず日本の若いミュージシャンからも非常に尊敬されている存在であるが、彼…

ピアノマン〜川合辰弥ライヴ

昨晩は川合辰弥のライヴを見に下北沢BIGMOUTHへ。 ここは下北沢らしいムード(?)の濃厚な、弾き語りアーティストを集めたライヴ・バーだ。そういう”濃いめ”の人たちに混じって演奏するのも刺激になると思って今年の初めから時々ライヴをやってもらっている…

夏のポップス〜AOR

かなり一部の音楽ファン、特に1950年代終わりから1960年代に生まれの人たちの一部に今も静かに支持されているジャンル、AOR。1964年生まれの僕も時代的にも相当ど真ん中で、新潟の小さな町に生まれ育ったコンプレックスもあってか、その都会的なサウンドに猛…

夏のポップス〜ブライアン・ウイルソン

ブライアン・ウィルソンという人は、ある種の"わびさび"の感覚というか、人生のはかなさのようなものに対する感受性を、人間の許容量以上に背負わされた人なんじゃないかと思う。 仕事に向かうバスの窓から夏空を見上げながら彼の歌を聴いていると、自分がこ…

夏のポップス〜ボズレコード編

暑い日が続いているが、連日朝から晩までレコーディング・スタジオに入っているので本当はあんまり実感がない。今やっているのは女の子18人(!)という新しいアイドル・グループのレコーディングで、もちろんボズレコードの作品じゃないんだけど。5月にやっ…

ピアノマン〜ランディ・エデルマン

あまり知られていないピアノマンシリーズ。ランディ・エデルマン。 映画音楽ファンの人にとっては、あまり知られていないどころか、相当なビッグネームかもしれない。毎年何本もハリウッド映画の音楽を手がけている。アクションものからコメディーまで、幅広…