夏のポップス〜ボズレコード編

vozrecords2007-08-10

 暑い日が続いているが、連日朝から晩までレコーディング・スタジオに入っているので本当はあんまり実感がない。今やっているのは女の子18人(!)という新しいアイドル・グループのレコーディングで、もちろんボズレコードの作品じゃないんだけど。5月にやった小梅太夫さんに続いて、僕が普段関わっている音楽を考えたら「異種格闘技戦」という感じだけど、なかなか経験できるもんじゃないし、こういう巡り合わせというのはなにか啓示というかヒントが隠されているものだし、勉強にもなると思ってがんばってやらせてもらっている。詳しくはリリース等正式発表された頃にまた書きたいと思う。
 さて、夏というと、この季節にだけ聴きたい音楽というのは誰にもあると思うが、僕にももちろんある。僕が十代だった1980年代前半というのは、サザンとか山下達郎大瀧詠一とかがサマー・サウンドを全開にしていた頃で、当然思いっきり影響されて、夏はポップスを聴くもんだというイメージがしっかり刷り込まれている。で、実際自分でポップス中心のレーベルを作ったのに、そういう作品をほとんど手がけていないことに最近突然気づいてちょっと愕然としてしまった。今までリリースした曲では唯一ハムニカフンの「太陽が微笑む季節」というのが夏全開!という曲で、他は遠藤慎吾の「夕なぎ」が夏の終わりの夕暮れというイメージ、以上という感じだ。あとは僕がプロデュースしたものでは矢舟テツローがうちのレーベルに来る前に制作に関わった「サカナになって」という曲は、かつて「渋谷系」好きだった人には特に聴いてほしいサマーポップスだ。そして、vividblazeの「marin(マラン)」。マリンじゃなくフランス語読みにするところがミソだが(歌詞的はそんなに夏ではないけど)、これは2004年リリース以来今もライヴのラストで必ず演奏する、彼らにとっての最重要レパートリー。ブラジル音楽とJ-POPを融合させた曲としてはモンドグロッソ・フィーチャリング・birdの「LIFE」が最高峰だと思うんだけど、これはけっこうそれに対抗できる曲なんじゃないかなあ、と思っている。
 しかし、なんで夏向きの作品をもっと作ってなかったんだろう?やっぱり自分でレーベルをやっているうちに「夏のポップス決定盤」みたいな作品を作ってみたい。