クリスマス・ソング、リンダ・ルイス

　12月に入ったからといって、さすがにもう、クリスマスソングをあらためて聴くということはほとんどなくなったけど、この間突然思い出して聴いている曲がある。ほとんど知られていないものなんだけど。
　リンダ・ルイスの「オール・オーヴァー・クリスマス」。レコード会社の洋楽部で働いていたときに、僕自身が彼女のオリジナルのクリスマス・ソングを聴いてみたくて、本人に直接頼んで作ってもらった、日本だけでリリースされたものだ。CDを見てみると１９９６年１２月リリースだから、もう１０年も前だ。（もちろん廃盤、、、）実はこのとき、頼んだはいいけれど、僕はこのCDのリリース直前に他の部へ異動になってしまい、この曲のマーケティングやプロモーションがちゃんとできなかったので、ずっと心残りがあった。何年か後に、札幌で本人に会う機会があってお詫びしたんだけど、あやまればスッキリするというものでもない。もう少し多くの人に聴いてもらいたかったという自責の気持ちはやっぱり残った。自分でリクエストしてできた曲だから、なおさらだ。
　で、この曲はどんな曲かと言うと、「クリスマスの間中あなたにキスしてあげるわ。」といういたって屈託のない歌詞で、曲もセッションするように楽しみながら作った感じで、いわゆる”クリスマス・ソングの決定盤！”みたいなドラマチックなタイプではないけど、車やパーティーとかお店用のクリスマス・オムニバスBGMを作るなら１曲はあっていい、どんなシチュエーションでもぴったりの軽快でハッピーな曲だ。しかも、彼女特有の純粋で柔らかいタッチがある。
　でもとっくに廃盤のものをすすめてもしょうがないか、と思いつつアマゾンで検索してみると中古盤は手に入るようになっている。便利だなあ。（もちろんこれはアフィリエイトじゃないけど）
　ちなみにこの曲のカップリングに、そのときにリリースされていたアルバム「WHATEVER...」（このアルバムは収録する曲選び、曲順、アルバムのジャケットのディレクションまでやらせてもらった）から「MAKES YOU WONDER」という曲を入れた。この曲が当時ホントに好きで、好きで。ひさしぶりに聴いたら、また胸のあたりがウズウズするような感じになってしまった。